中目黒にある祐天寺は明顕山という山号を持つ浄土宗の寺院だ。寺の名前は祐天という僧侶にちなんでいるのだが、この祐天という僧侶は変わった人物だった。増上寺の36世法主だったというから、組織の中で出世した人物であっただけでなく、江戸時代を代表する呪術師だったのだ。
僧侶であるのに呪術師だったとはいかに。伝説によると、怨霊に襲われていた人びとを救済するだけにとどまらず、怨霊までも念仏の力で成仏させたというのだ。しかもそのような除霊伝説は、祐天がまだ存命中に出版された書物に書かれ、その後も庶民の間で信じられてきたのだという。つまり著名なエクソシストだったのだろう。しかしながら静けさに包まれた境内に、そのような呪術を感じさせるものは何もなかった。
2011年6月 建築 東京 | |
参道 香炉 中目黒 寺院 |
No
5507
撮影年月
2011年4月
投稿日
2011年06月10日
更新日
2024年07月01日
撮影場所
中目黒 / 東京
ジャンル
建築写真
カメラ
OLYMPUS PEN E-P2
レンズ
M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42MM