交通機関がない時代に東京から四国へお遍路に行くのは大変だったに違いない。なにせ四国で88箇所の霊場を巡るだけでも大変なのに、そのスタート地点に立つために、遍路の行程よりも長い距離を歩かねばならない。これからが本番だとなったときに、すでに疲れ切ってしまっているのでないかと心配だ。
お遍路に行きたいのは山々なのに、実際にお遍路するのはハードルがとてつもなく高い。これでは行きたい人が多くても、行ける人は限られてしまう。そこで発想の転換をする人が現れたのだ。行くのが難しいのなら、逆にお遍路に近くまで来てもらえばいい。勝手な想像だけれど、これが「お砂踏み巡礼」の始まりではなかろうか。
「お砂踏み」とは四国八十八ケ所霊場の各札所から砂を集め、そのお砂を札所と考えるお遍路の変形バージョンだ。この「お砂」を踏みながらお詣りすると、実際にお遍路したことと同じと言われているのだ。これなら遠い四国まで赴かなくともお遍路できるとして人気があり、江戸時代には日本全国に四国八十八箇所霊場のお砂踏みができる場所が造られたという。この日にやって来た龍光寺にも、そのような四国八十八箇所霊場が設けられていた。
この霊場が古いものなのかどうかは良くわからない。でも参道沿いに並べられた石仏群を見る限り、それほど古いものではなさそうだった。
2022年4月 静物 東京 | |
仏像 和泉 寺院 |
No
12250
撮影年月
2022年2月
投稿日
2022年04月29日
更新日
2023年08月14日
撮影場所
和泉 / 東京
ジャンル
静物写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS LOXIA 2/35