ここのところ、犬よりも猫の方がずっと人気がある。「ネコがメディアを支配する」というタイトルの本が出版されるくらい猫の動画を目にしない日はない。実際、数年前から日本では犬を飼う人よりも猫を飼う人の方が多くなっているという。
その人気の差は言葉にも現れている。気がつけば「地域猫」なんて言葉が広く受け入れられているのだ。地域猫とは「特定の飼い主がいないものの、地域住民の認知と合意の上で共同管理されている猫」のこと。地域犬なんて言葉は耳にしないから、この言葉は猫だけのよう。それでは「特定の飼い主がいないものの、地域住民の認知と合意の上で共同管理されている犬」はなんて呼ぶのかというと、今も昔も野良犬だ。
そうなのだ。地域猫と呼ばれている猫は昔なら野良猫と呼ばれていたもの。野良猫という言葉のイメージが良くないからなのか、今では地域猫と呼ぶ人が多数派を形成しているような気がする。このような状況が続けば、そのうち野良猫という言葉自体が廃れてしまうかもしれない。そうしたら家に迷い込んできた野良猫に「ノラ」と名付け、ノラとの日常を随筆に残した内田百閒の面白みがわからなくなってしまうのかもしれない。
2022年4月 動物 東京 | |
自動車 猫 和泉 リラックス |
No
12251
撮影年月
2022年2月
投稿日
2022年04月30日
更新日
2023年08月14日
撮影場所
和泉 / 東京
ジャンル
動物写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS LOXIA 2/35