店先で年配の女性が餃子を包んでいた。ここは惣菜屋で、彼女は目の前に積まれた餃子の皮とボウルいっぱいの餡を使って作業を進めている。手慣れた手つきで皮を取り、餡を一掴みして包み込み、完成した餃子をトレイの上に丁寧に並べていく。その動作は無駄がなく、滑らかで、まさに職人技と呼ぶにふさわしい。
トレイにはすでに多くの餃子が整然と並べられているが、彼女の手は止まらない。作業はまだまだ終わらないようだった。それでも、彼女の口元には穏やかな笑みが浮かんでいる。黙々と仕事に打ち込むその姿からは、餃子を作ることに対する楽しさと誇りが伝わってくる。
こんなふうに楽しそうに作られた餃子は、きっと美味しいに違いない。彼女の手の中で形作られていく餃子には、技術だけでなく心が込められているように思えた。その光景は、惣菜屋の店先に温かい雰囲気を添えていた。
2017年4月 人びと 台湾 | |
エプロン デリカテッセン 市場 老婆 台南 |
No
10108
撮影年月
2016年9月
投稿日
2017年04月15日
更新日
2024年12月22日
撮影場所
台南 / 台湾
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA