仁王門を抜けて進んでいくと、すぐに急な階段に行き当たる。目黒不動尊の大本堂へ続く男坂だ。江戸時代から行楽地として賑わってきた目黒不動尊こと瀧泉寺はこの階段の上にある。大本堂は目黒川と羅漢寺川(現在は暗渠になっている)を望む目黒台地に建っているのだ。
この台地は古代から人が住むのに適していたようで、縄文時代と弥生時代の竪穴住居跡や土器などが発見されている。縄文時代中期の竪穴住居跡が18軒も発見されているというから、約5,000年前から人が住みやすいところだったようだ。
古代から人が住むような場所は、おそらく気のいい土地柄なのだろう。師である広智に従って比叡山へと向かう途中で、天台座主慈覚大師円仁もそのような運気を感じたに違いない。この場に寺院を建立することにしたのだ。
急な階段に立ち止まって見上げると、階段の上に山王鳥居が見えた。滋賀県にある日吉大社の鳥居の形をもとにした鳥居だ。天台宗の総本山比叡山延暦寺にとって日吉大社は御法神。そのため同じく天台宗の寺院である瀧泉寺にも山王鳥居があるのだ。
2021年7月 町角 東京 | |
目黒 階段 寺院 鳥居 |
No
11980
撮影年月
2021年1月
投稿日
2021年07月27日
更新日
2023年08月19日
撮影場所
目黒 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR III