日本各地から移築してきた建造物が建っている横浜本牧にある三渓園は、実業家で茶人である原富太郎という人物が造園したものだ。17.5haもあるこの庭園はもともと原富太郎の住まいだったというから原富太郎の財産がいかに多かったのか想像できる。絹の貿易で富を築いた原富太郎が住まいを本牧に移すと自らの号を三渓と称し、古建築をいくつも邸宅の敷地内に移築した結果が今の三渓園なのだ。
関東大震災と第二次世界大戦で一部失われてしまったものの、広い園内にはあちらこちらに移築してきた建造物が今でも健在だ。中には紀州徳川家の初代徳川頼宣が建てた建物や、織田有楽斎の作といわれる安土桃山時代に建てられた茶室など貴重な建造物も含まれていて、散策しながら古建築を眺めるのは小気味よい。
写真に写っている門も京都の西方寺にあった古い門を移築したものだ。三溪園では第二次世界大戦前から外苑を一般に開放していたけれど、一般の人が入れるのはこの門までだったという。ここから先はオーナーである原家の私的なエリアだったのだ。
2023年2月 建築 神奈川 | |
庭園 門 傘 横浜 |
No
12443
撮影年月
2022年10月
投稿日
2023年02月09日
更新日
2023年08月09日
撮影場所
横浜 / 神奈川
ジャンル
建築写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF