道端でくつろいでいた老婆

ジャカルタの道端でくつろいでいた老婆
インドネシアのジャカルタで撮影 オザワテツ

住宅街の道端ではヒジャブをかぶった老婆がひとりでくつろいでいた

住宅街の中の道端に老婆が腰を下ろしていた。ジャカルタの住宅街の中で、ひとりで腰を下ろして何をしていたのかは分からない。じっとしたままだったので、ただ単に往来を眺めながらくつろいでいただけなのかもしれない。そう、老婆は何をする訳でもなく、ぼんやりと往来を眺めていたのだ。そして、その視線は通りかかろうとしていた僕にももちろん向かってきた。

視線に導かれるままに、老婆の前に立ち止まった。手に持ったカメラを見せると、老婆は何も発することはなかったけれど、静かに肯く。それを見てレンズを向けると、老婆もじっとカメラを見据えてくれた。僕も老婆も無言のまま、レンズを挟んでしばし向かい合っていた。

ジャカルタはイスラム教徒が多数を占める町だけに、この老婆もヒジャブのようなものをかぶっていた。日頃から太陽の下で仕事をしている人なのだろうか。ヒジャブから出ている顔には深いシワが何本も走っている。人生の年齢が深く刻まれた顔でじっと見つめられると、なんだか心の中を見透かされているような気がした。

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ヒジャブとは?

ヒジャブは、アラビア語で「覆うもの」を意味する名詞。ヒジャーブ、ペルシア語ではヘジャブとも。欧米諸国や、日本のメディアではムスリム(イスラーム教徒)の女性が頭や身体を覆う布を指して使われることが多い。「覆う」「遮蔽する」「保護する」という意味の動詞「حجب」を語源とする。一般に欧米では女性の頭と体を覆う布を意味するが、アラビア語においては頭に被るベールといった意味のほかに「貞淑」「道徳」といった意味も持つ。形状は地域によって様々である。イランのヒジャブを例にすると、チャードルと呼ばれる大きな半円形の布で全身を覆うタイプと、ルーサリーと総称されるスカーフは頭巾型のメグナエといった簡易なタイプの、大きく分けて二つの種類が存在する。

ジャカルタってどこ?

PHOTO DATA

No

11646

撮影年月

2020年1月

投稿日

2020年08月23日

撮影場所

ジャカルタ / インドネシア

ジャンル

ポートレイト写真

カメラ

SONY ALPHA 7R II

レンズ

ZEISS BATIS 2/40 CF

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