水仙宮市場の中には、野菜を扱う八百屋もいくつか並んでいた。その中のひとつでは、日本では見たことがないような野菜も並べられており、台湾らしい市場の雰囲気が漂っていた。一日の繁忙期は過ぎたようで、店頭に客の姿はなく、静かな時間が流れていた。
八百屋の女性は、そんな静けさの中でも忙しそうだった。店頭ではなく、ゴチャゴチャとした机の端に座り、何かを一心不乱に書き込んでいた。机の上には秤やペットボトルなどが散らばり、混沌とした様子がうかがえる。おそらく、一日の売上をまとめる伝票か、何らかの事務処理をしていたのだろう。
市場が徐々に静まっていく中で、彼女の姿は、商売の裏側にある日常の一コマを垣間見せてくれているようだった。お客さんとやり取りする時間が終わっても、店を営む人々の一日はまだ終わらないのだと感じさせる光景だった。
2017年3月 人びと 台湾 | |
八百屋 ペン ペットボトル 台南 計量器 女性 |
No
10064
撮影年月
2016年9月
投稿日
2017年03月08日
更新日
2025年01月22日
撮影場所
台南 / 台湾
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
EF85MM F1.2L II USM