気怠さに包まれた商店のすぐ裏に運河が走っていた。セーンセープ運河だ。これは今でも使われている数少ない運河のひとつだ。今では荷物の運搬に使われることはほとんどなく、ここを通りのは乗客を載せたボートばかりだ。交通渋滞が激しいバンコクでは、バスに乗るよりもここを通るフェリーに乗った方がずっと早く目的地にたどり着けることもある。渋滞はもちろん、信号もない運河の上は快適だ。フェリーが通っていない間の運河は静かだった。ここを流れる水も、やはり気怠い雰囲気に飲み込まれているのかもしれない。
運河沿いには民家が建っていた。その中に洗濯物を干している家が見えた。洗濯物はゆらゆらとなびいていて、強い日差しの中で心地良さそうだ。こんな状況の中で干していたら、びしょ濡れの洗濯物もあっという間に乾いてしまうに違いない。この辺に住んでいる人にとっては、洗濯物が生乾きで臭くなってしまうなんてことは無縁なのだろう。もちろん乾燥機なんて代物にも興味はないに違いない。
2018年4月 町角 タイ | |
バンコク 洗濯物 水路 |
No
10508
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年04月06日
更新日
2024年02月26日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA