バンコク市内には多くの運河が張り巡らされている。繁華街ばかりを歩いていると気が付かないけれど、もともとはチャオプラヤー川のデルタ地帯に造られた水郷なのだ。でも残念なことにほとんどの運河はもう使われていない。人が移動するのも物資を輸送するのも、今ではすっかり陸上を走るものに取って代わられている。運河沿いの住宅街の中を歩いたけれど、運河をボートで行き来している地元の人なんて見かけなかったし、ボートが係留されている家もなかった。かつての時代の名残はバンコク郊外で開催されている水上マーケットぐらいなものなのだろう。そのような状況の中で写真のセーンセープ運河は数少ない例外のひとつだ。ここは今でも地元の人の足として使われている。頻繁に水上バスが運河を行き来しているのだ。
運河に掛けられた小さな橋の上に立ち止まって運河を眺めていた。向こうの方に水上バスが現れて、水飛沫を上げながらこちらに向かっている。どんどん近づいてきた水上バスはそのまま橋の下を通り抜けていった。舳先には車掌が立っていた。屋根に寄りかかっているだけで何にもつかまっていない。ボートが激しく揺れたら落ちてしまうのではないかと心配になってしまった。
2018年8月 タイ 乗り物 | |
バンコク ボート 車掌 水路 |
No
10685
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年08月10日
更新日
2024年02月04日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA