千葉県佐倉市にあるDIC川村記念美術館が2025年1月下旬より休館することを発表した。DIC川村記念美術館はその名が示す通り、DIC株式会社が運営する美術館で、同社の創業者である川村喜十郎をはじめとする川村家3代の収集品を公開するため建てられたものだ。それが投資家から東京への移転を想定した「ダウンサイズ&リロケーション」もしくは「美術館運営の中止」を検討しろと提言されてしまったのだ。運営コストを考慮すると、現状のような美術館運営を継続していくのは難しいということらしい。
運営するDIC㈱が発表したコメントには美術館の運営は続けるものの、「ダウンサイズ&リロケーション」は検討すると記載されているので、所蔵作品の一部売却や移転は避けられない模様だ。DIC川村記念美術館がオープンしたのは1990年、バブル景気の真っ只中のこと。好景気の時に建てられた美術館はゆとりある広さを誇り、建物も個性的。この美術館に関しても収蔵品だけなく、建物や庭園を褒める声も多い。それがおそらく無くなってしまうのだろう。日本経済がシュリンクしていく中で、バブル景気の中で建てられた美術館など生活に直接的に関係ないものが日本からゆっくり消えていく時代が始まった気がした。この日に訪れた板橋区立美術館は公営だから、そう簡単に無くなったりしないのだろうけれど、油断はできない。
2024年9月 町角 東京 | |
携帯電話 歩道橋 高島平 若い女性 |
No
12653
撮影年月
2024年3月
投稿日
2024年09月21日
撮影場所
高島平 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF