ヤンゴン(ミャンマー)
道端に停められていた軽トラックの荷台で男の子がくつろいでいた
日本と違って上座部仏教が主流であるミャンマーの僧侶が守るべき戒律は厳しい
大きな托鉢用の鉢を抱えた僧侶が露天市へやってきた
新聞売りの男は僕を見つけても、はなから新聞を売るつもりはなかったようでカメラにばかり興味を示した
通りに出ていた屋台でランブータンと釈迦頭が売られていた
大きな袋を運ぶ女性の姿が水たまりにくっきり映り込んでいた
ミョーマ市場(タニン)
日本では4年に一度しかやってこない2月29日が「にんにくの日」とされている
ミョーマ市場の人は外国人旅行者も客になり得るなんて、これっぽちも考えてはいない
閑散とした市場の廊下でぽっこりお腹の男がクーンを売っていた
閑散としたミョーマ市場の中にある文房具店も、やはり閑散としていた
バングラデシュやインドとは違って、ミャンマーでは傘はありふれた日用品だ
多くの商品が陳列された洋服店の前の廊下で店員たちがのんびりしていた
ヤンゴンから続く幹線道路以外で信号機なるものを見た覚えがない
タニン(ミャンマー)
雨が降りしきる中、生徒たちの視線に負けないようにカメラを向け返すとピースサインを繰り出してくれた
制服姿の男子学生が赤いプラスチックのテーブルで勉強していた
日本ではマイナースポーツであるセパタクローだけれど、ミャンマーではメジャースポーツだ
コンビニのないタニンではこのような小さなキオスクがとても重宝するに違いない
オークポースー駅(タニン)
オークポースー駅前の道は舗装されておらず砂利道で、駅前という好ましい立地にもかかわらず、周囲にはお店がひとつもなかった
女の子と男の子が地元の人で賑わう喫茶店でノートを広げて勉強していた
トタンの壁に設けられた窓口の前に三人の男の子と一人の女の子が立っていた
タニンで8年前に訪れた場所を探したけれど、見つけられなかった
ミャンマーは東隣りのタイとも西隣りのバングラデシュとも違って日本で言うところの緑茶を日常的に飲む国だ
小さな喫茶店の中で、女性が世間話をしながら緑のゆりかごを前後に揺らしていた
顔にも腕にもびっしりタナカを塗った女性が玄関先に腰を下ろしていた
高床式の住居の間を縫うようにして伸びている路地を歩いても訝しげな視線を向けてくる人はいなかった
雑貨屋の店番をしていた女の子が微笑んでくれた
上水道の来ていない家には水場がないだけでなく、家の中に台所もないのかもしれない
お母さんと違って顔にも腕にもどこにもタナカを塗っていなかったから、若い男の子は日焼け止めなんて必要ないと思っているのだろう
ミャンマーの人はタナカを化粧品としてだけでなく、日焼け止めとしても塗るのだという
タニンを歩いていると、どこからともなくハンマーで金属を叩く音が聞こえてきて、ほどなくして鍛冶場が視界に入ってきた
路地を進んでいると、家の窓から身を乗り出した男の子と否が応でも視線が合う
男の子が女の子の気を惹くのに失敗しているように見えた
町外れにある集落では行政がゴミを収集しないのか、橋の袂にゴミが散乱していた
インドでよく見かけるダッバーと呼ばれる弁当箱はミャンマーでも、一般的なランチボックスだ
利用客の数に比べて多いと思う数のベンチが設置されていて、ところどころに地元の人が腰を下ろしてのんびりしていた
不審者だと思われたのか、僕の姿を見た男の子は家の中に逃げ込んでしまった
静かにのんびり過ごしていた住民とは対照的に豚小屋の豚の方が好奇心旺盛だった
細い棒を手にした男の子の姿がフルメタル・ジャケットに出てくるハートマン軍曹を思い起こさせた
オークポースー駅のすぐそばに建つ高床式の家で男の子がのんびりしていた
玄関先に腰掛けていた上半身裸の男と目が合った
インド
台湾
インドネシア
タイ
ミャンマー
メキシコ