ぎっしりと家が建ち並んでいたタニンの住宅街を通り抜けると、小さな喫茶店のある交差点にやって来た。ちょっと休憩しようと中へ入っていく。冷たい飲み物を注文して、一息つきながら周囲を見渡すと、客の全員が地元の人たちなのに気が付いた。
みんな顔見知りのようで、僕以外の客たちはワイワイガヤガヤと会話している。この喫茶店は地元の社交場になっていた。よそ者は僕だけだ。でも居心地の悪さを感じることはなかった。店の人も客たちも、僕が外国からの旅行者であることにはもちろん気が付いているのだけれど、過度な好奇心を投げかけてくることはない。僕もちゃっかり地元の一員になったかのような顔で静かに寛いでいた。
店の奥に女性が椅子にどっしりと腰掛けていた。その堂々とした佇まいから判断するに、この喫茶店の店主だろう。脇には天井からハンモックのようなゆりかごが吊られている。中では赤ん坊が心地よさそうに寝ていた。店主の女性は客とお喋りをしながら、優しく緑色のゆりかごを前後に揺らし続けていた。
2019年6月 ミャンマー 人びと | |
カフェ ゆりかご ハンモック タニン 女性 |
No
11048
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年06月10日
更新日
2023年12月06日
撮影場所
タニン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA