托鉢をしていた僧侶たちが僕の前をスタスタ通り過ぎていき、そのうちに僕の視界から消えてしまった。我に返った僕は、通りで商売している俗世の商売人たちに視線を向けることになった。最初にやって来たのは魚屋だった。男の子が店番をしていた魚屋の店先には、数尾の魚が並べられている。何の種類の魚かはわからないけれど、どの魚もぷりぷりとしていて新鮮だ。
ついさっき托鉢中の僧侶がこの露天市を通り抜けていったけれど、この魚屋は店先に並んでいる魚を施したりはしなかったに違いない。それは別にこの魚屋が吝嗇であることを意味しいない。日本と違って、上座部仏教が主流であるミャンマーの僧侶が守るべき戒律は厳しく、その戒律には肉食も含まれる。もちろん中には破戒僧もいて、酒を飲んだり焼き肉を食べたりする僧侶もいるのかもしれないけれど、少なくとも建前としては公衆の面前で肉を受け取ったりしないだろう。
2019年6月 ミャンマー 人びと | |
男の子 白菜 魚 魚売り 笑顔 露天市 ヤンゴン |
No
11069
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年06月25日
更新日
2023年11月28日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA