オークポースー駅の近くにある喫茶店に座り込み、冷たい飲み物を飲んでのんびりしていた。よそ者は僕だけで、他の客はみな周辺に住んでいる人ばかり。何を話しているのかは分からないけれど、口々に会話を交わしている。世間話でもしているのだろう。どの客も知り合い同士に見える。タニンは住民同士が皆顔見知りの小さな町なのだ。
そうこうしているうちに、幼い女の子がおばあさんに連れられて喫茶店に入ってきた。僕の隣の席に就いたおばあさんは馴染みの店主に声をかけ、お茶を頼んでいる。ミャンマーは東隣りのタイとも西隣りのバングラデシュとも違って日本で言うところの緑茶を日常的に飲む国だ。
お茶を飲み始めたおばあさんと違って写真の女の子は何も飲んでいなかった。その代りにじっと僕の顔を見据えている。顔見知りばかりのお店で、見知らぬ顔に興味を持ったのかもしれない。カメラを向けても、女の子は怯むことなく、ちょっと小さな舌を出しながら不思議そうに僕のことを見続けていた。
2019年6月 ミャンマー 人びと | |
女の子 タニン 舌 |
No
11049
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年06月11日
更新日
2023年12月05日
撮影場所
タニン / ミャンマー
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA