2階の外廊下から眼下に伸びる通路を眺めるのを終えて1階へと下りてきた。1階の通路にはやはり長閑な空気が流れていた。お店はびっしりと並んでいるけれど、客の姿はほとんどない。活気のない市場というのはなんとなく座りが悪い。とはいっても、この市場全体が閑散としている訳ではない。生鮮食品を売っている区画では大勢の買い物客の姿を見かけたけれど、洋品店などが軒を連ねている区画にやってくる人はあまりいないようだ。
ゆったりと歩いていると、そのうちに文房具店の前にやって来た。ボールペンやらノートやらが沢山売られている。でも、やはりこのお店にも客の姿はなかった。店にいたのは店主の男と、その息子と思われる制服を着た男の子だけだ。店主は客のいない店内に腰掛けていて、男の子は店先に腰掛けていた。ふたりとも暇そうだ。男の子にカメラを向ける、男の子は真っ直ぐな視線を返してくれる。そして、その光景を見ていた店主は店の中で微笑んでいた。
2019年6月 ミャンマー 人びと | |
男子学生 笑顔 店頭 タニン |
No
11061
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年06月20日
更新日
2020年05月21日
撮影場所
タニン / ミャンマー
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA