喫茶店で勉強をしていた子どもたちの写真を撮った後、僕は再びオークポースー駅へやって来た。もしかしたら、ここから列車に乗ってヤンゴン中心部まで帰れるかもしれないけれど、そうするつもりはなかった。ただ単に駅に来ていた。
駅前に立って駅舎を眺める。鉄道の駅って、大抵の場合人びとが行き交う場所になっていて、眺めていると面白いのだけれど、ここはちょっと様子が違う。駅前の道は舗装されておらず砂利道で、駅前という好ましい立地にもかかわらず、周囲にお店がひとつもない。この駅は原っぱの真ん中にぽつんと立っていた。
そうこうしていると幼い男の子がどこからともなく現れた。ひとりでどこかに向かっているようだ。僕のカメラに気が付いても、足を止めることはなかった。その代りに舌をペロッと出して、不思議そうに僕を眺めながら、男の子は僕の横を通り過ぎていった。男の子が立ち去ると、駅前は再び閑散とした雰囲気に飲み込まれてしまった。
2019年6月 ミャンマー 人びと | |
男の子 砂利道 バイク 駅 タニン 舌 |
No
11053
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年06月14日
更新日
2023年12月05日
撮影場所
タニン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA