ホテルと家電量販店の間を走る外堀通りは文字通りかつて外濠だったところ。日枝神社の建つ山王台と赤坂台地に挟まれた低湿地を1606年に紀伊和歌山藩初代藩主の浅野幸長が溜池と呼ばれる人工の池に作り変え、外濠の一部としたところだ。今では自動車が行き交うばかりで姿形もないけれど、往時は上野にある不忍池よりも大きな池だったという。
確かに古地図を見ると溜池はどこまでも続いていく。虎ノ門の辺りで一度はすぼむものの、そのまま細いお堀となって伸びていき、今の新橋駅近くで方向を変えると日比谷濠を経由して内濠へつながっていた。昔は弁慶濠から内濠までお濠がつながっていたのだ。
もし今でも昔と同じように溜池その他の濠が水を湛えていれば、弁慶濠のボート乗り場で借りたボートで溜池に乗り出し、日比谷濠や馬場先濠を回って皇居を一周するようなこともできたわけだ。そう考えるとお濠を埋めてしまったのは残念でならない。水の都東京の中心をめぐる船の旅はかなり楽しそうだ。途中銀座で一時下船してもいいのだし。
2022年2月 町角 東京 | |
赤坂 カーテン 犬 歩道橋 窓 |
No
12190
撮影年月
2022年1月
投稿日
2022年02月28日
更新日
2023年08月15日
撮影場所
赤坂 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS LOXIA 2/35