味わい深い路地が台南の中心部にも残されている。自動車が入るにはあまりに狭いこのような路地は、自然と静寂を湛えている。この手の路地を見つけると、僕はその魅力に抗うことができない。路地の入り口を見つけた瞬間、気づけば足が勝手に中へと進んでしまうのだ。
この時も、目の前に現れた路地の入り口に惹かれ、迷わず足を踏み入れた。路地の中は期待通り、静謐な空気に包まれていた。両脇に立ち並ぶ古い民家が、その静けさをさらに引き立てているようだった。時代に取り残されたような趣が漂い、歩いているだけで心が落ち着いてくる。
しばらく進むと、路地の先に女性の姿が現れた。女性は腕を組み、ゆったりと歩いている。その姿にはどこか考え事をしているような雰囲気があった。静まり返った路地の中で、彼女の存在が際立って見えた。周囲の静けさと相まって、その姿はまるで一幅の絵画のようだった。
2017年3月 人びと 台湾 | |
路地 バック・ショット 台南 |
No
10086
撮影年月
2016年9月
投稿日
2017年03月27日
更新日
2025年01月14日
撮影場所
台南 / 台湾
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
EF85MM F1.2L II USM