住宅街の中をカメラを片手に歩いているのは目立つらしく、ふたりの女の子が僕の後をつけてきていた。やはり、住人でない見慣れぬ外国人が歩いていると、周辺から浮いているのだろう。そして目敏い子どもたちが見つけ、興味本位で後をついてくるのだ。
その昔、エジプトのカイロでこの時と同じように住宅街を歩いていた時も、子どもたちがひとり、またひとりと寄ってきたことがある。歩いているうちに徐々に子どもの数が増えていき、最終的には自分がハーメルンの笛吹き男になってしまったかと思うくらいの集団を引き連れて歩いていたのだった。子どもたちはお金をねだってくる訳でもなく、僕が道を右に曲がれば右に、左に曲がれば左に、ゾロゾロとみんなで歩いていたのだ。
残念ながら、ここジャカルタではカイロの時ほど大勢の子どもを引き連れることは叶わなかった。目立っているといっても、アラブ人の中にポツンとアジア人が歩いている状況とアジア人の中をアジア人が歩いているのでは目立ち具合が違うのだろう。
路地を抜けたところで不意に振り返ると、後ろをつけてきていた女の子ふたりはちょっとびっくりしたかのように身構えた。でも、カメラが自分たちに向いているのを知ると、ふたりとも嬉しそうに笑ってくれた。
2020年8月 インドネシア 人びと | |
二人組 女の子 ジャカルタ 笑顔 |
No
11654
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年08月31日
更新日
2023年08月31日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF