ジャカルタのサワー・ブサル地区を歩いていると、小さなギャラリーというかアトリエというか、画家が集まっている場所にやって来た。それぞれのギャラリーに画家がいて、絵が飾ってある。肖像画が多い。肖像画が欲しい人はこのような場所で好みにあった画家に頼むのだろう。
でも、肖像画なんてものを描いて欲しいという人は、そうそう現れる訳ではない。僕のイメージでは、肖像画を欲しいと思うのは一生に数回あるだけだ。結婚したとか、孫が生まれたとか、人生のターニングポイントだけだろう。しかも、その数回しかない機会も、ほとんどの人は写真で済ませてしまうに違いない。絵で何かの記念を残そうなんていうのは、庶民からするとちょっと成金趣味のような気がしてしまう。
ジャカルタの画家が集まっているところでも、状況は同じようなもののようだ。小さなギャラリーの中で絵画を制作中の人もいるにはいるけれと、ほとんどの画家は暇そうにしていた。注文が入らなければ、何もすることがない。暇を潰す方法は国や場所によって様々だ。トランプをする人もいれば、チェッカーに興じる人もいるし、麻雀をする人もいる中で、ジャカルタではチェスをする人が多いように見える。この場所で暇を持て余している画家にも同業者とチェスに興じている人がいた。写真のふたりがそうだ。二人はまるで駒を動かすが仕事であるかのように、真剣な顔でチェスを指していた。
2020年7月 インドネシア 人びと | |
チェス 煙草 二人組 ジャカルタ 絵 真剣な顔 頬髭 |
No
11613
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年07月22日
更新日
2023年09月01日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF