いつの間にか様相が変わっていると、最初からそうだったのか、自分がぼんやりしているから変化に気が付かなかったのか、イマイチ判然としないことって結構ある。ジャカルタの川沿いの道を歩いているもそうだった。質素な住居が並んでいたはずの場所は、気が付いたら完全無欠のゴミ収集所になっていたのだ。
確かにガラクタが置かれているのか、それとも誰かの荷物を保管している倉庫なのか分かりづらい場所もあった。でも、今僕の目の前の場所には空のペットボトルが山積みになっていて、どこからどう見ても使用済みのペットボトルを集めている場所になっていた。
戸惑いながらも収集所の中を見渡すと若い男がふたり、黙々と作業をしている。カメラを向けると、ふたりとも楽しそうに親指を立ててくれた。ジャカルタでもペットボトルは一般的だから、人口が一千万を超える街ではかなりの数のペットボトルが廃棄されているに違いない。でも、幸か不幸かペットボトルは比較的高値で取引されるので、このように集めてリサイクルされるようだ。
ちなみにインドネシアにはコミュニティによって運営されている「ごみ銀行」という仕組みが存在するらしい。ペットボトルを含むプラスチック等を「ごみ銀行」が収集し、分別した上で問屋に販売する仕組みになっているのだそうだ。それだけだと、ただの廃品回収だけど、「ごみ銀行」がちょっと違うのは持ち込んだ人が買取価格を通帳に記載してもらい、後日換金できるようになっていることだ。
ゴミに値段がつけば民間でもリサイクルができる仕組みを構築できるという好例だと思う。でも、値段がつくゴミばかりではない。値が付かないかないゴミはどうすればいいのだろう。やはり税金で処理しなければならないのだろう。
2020年11月 インドネシア 人びと | |
二人組 ゴミ ジャカルタ ペットボトル サムアップ 青年 |
No
11741
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年11月26日
更新日
2023年08月30日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF