東京ではほとんど見かけないけれど、アジアの国を旅していると目にする光景に「よく分からないけれど、人びとが道端でウダウダしている」というものがある。特に何かをしている訳でもなく、手持ち無沙汰の様子で道端で時間をやり過ごしている人を結構見掛けるのだ。中にはトランプやチェスなどに興じていていたりする人もいて、そのような人たちからは暇を持て余している感じが伝わってくる。その一方で何もしていない人たちもいて、その場合には虚無的な何かしか感じられないことも多い。
ジャカルタの町で見かけた男二人も道端で何もしていないグループに属する人だった。道端のバス停に設けられたベンチに腰掛けてダラダラとしている。だからといって、バスが来ても乗る訳でもない。一時停車したバスを何事もなかったかのようにやり過ごす。雰囲気的には喫茶店で寛いでいるのと変わらないのだ。
このような人たちは、好き好んでバス停にいるのではないのだろう。町中にベンチなどのちょっと休めるところがあればどこでも構わないのだと思う。でも、なかなかそのような場所がないのだ。もし、ネパールにあるような休憩場所があればそこで休むことになるに違いない。
いずれにしても、すっかりバス停で寛いでいる二人にカメラを向けると、楽しそうに親指を立ててくれた。
No
11510
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年05月01日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF
モノクロの写真を108枚掲載。もちろんKINDLE UNLIMITEDでも読めます。