路地を進んでいると、突然男の子が「ナルト」と声をかけてきた。自信満々に言うので、おそらくは日本のアニメ『ナルト』のことなのだろう。僕を日本人と認識してくれたのが少しうれしかった。海外では、特に意識しているわけでもないのに韓国人や中国人だと思われることが多い。こうして一発で日本人だとわかってもらえたのは、ちょっとした出来事だけれど、妙に気分が良かった。ただ、考えてみれば、この男の子が「ナルト」を日本のアニメと認識していたかどうかは定かではない。彼にとっては、単に有名なキャラクターの名前を口にしただけなのかもしれない。
そんなことを考えながら、さらに路地を進んでいく。すれ違う人たちは、ほとんどが僕の姿を見て微笑んでくれた。どこか警戒されるかと思いきや、むしろ穏やかな歓迎の空気が漂っている。路地に立っていた女の子も、カメラを向けると自然な笑顔を見せてくれた。その場の空気が心地よくて、僕はさらに奥へと足を踏み入れた。
2025年2月 インド 人びと | |
路地 二人組 女の子 ムンバイ 笑顔 |
No
12800
撮影年月
2024年5月
投稿日
2025年02月14日
撮影場所
ムンバイ / インド
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF