何も考えずに来てみたら、たまたま神楽が奉納される日だった。境内の一角にある神楽殿には神楽笛などを携えた大人たちとともに、白い上衣に赤の袴をはいて頭に金に輝く冠を乗せながら、右手に幣束、左手に鈴を持つ女の子たちがいた。栃木県野木町にある野木神社では五行の舞が奉納されていたのだ。五行の舞は12座ある太々神楽のひとつで、天地が造られ、その地上にいろいろな物が生成されていくために必要な霊力を持った神々によって舞われるものだ。
理由はわからないけれど、12座あった舞のうち、この五行の舞だけが100年ほど前から行われていなかった。それが1999年に隣接する小山市の神社で行われているものを元に復元され、再び奉納されるようになったのだという。100年前に途絶えていたのだから、写真記録はおろか、動画を記録したものもほとんどないに違いない。そのような中、復活させるのは大変な作業だっただろう。言い伝えを参考にしても限界がある。意地悪に考えたら、100年前に途絶えた五行の舞と、復活して奉納されている五行の舞は違うものかも知れない。まあ真相は舞神であるタカミムスビノカミ、カミムスビノカミ、アメノトコタチノカミ、クニトコタチノカミ、ウマシカビヒコジノカミの5柱のみぞ知るだけだけど。
2024年7月 人びと 栃木 | |
女の子 巫女 野木町 神社 |
No
12614
撮影年月
2023年11月
投稿日
2024年07月17日
更新日
2024年07月19日
撮影場所
野木町 / 栃木
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF