あまり知られていないけれど、東京にも多くの古墳がある。東京タワーのすぐ近くには芝丸山古墳があり、オシャレな代官山には猿楽塚古墳がある。また、花見の名所でもある飛鳥山には飛鳥山1号墳がある。さらに、多摩川下流に広がる武蔵野台地の南端部には、大小50基以上の古墳が確認されており、荏原台古墳群と呼ばれている。箸墓古墳や世界最大級の墳墓である大仙陵古墳のように有名なものはないが、思っている以上に東京には古墳があるのだ。
そのような中、僕がこの日訪れたのは荏原台古墳群のひとつ、尾山台にある狐塚古墳だ。この古墳は、5世紀に造営されたもので、残念ながら古墳に葬られた人物が何者なのかは今となってはわからなくなっている。古墳に葬られるくらい権力を持った人間だったはずなのに史料がなにもないのだから仕方がない。今でも分かるのは、この古墳からの眺望が良いということだけだ。丘陵地帯に作られた古墳は、住宅に囲まれてしまった今でも遠くまで見晴らしが良く、天気が良ければ富士山も見ることができる。ただ、この日に松の向こうに見えたのは武蔵小杉の高層ビル群だった。
2023年4月 風景 東京 | |
尾山台 松 シルエット 高層ビル 古墳 |
No
12472
撮影年月
2023年1月
投稿日
2023年04月02日
更新日
2023年08月08日
撮影場所
尾山台 / 東京
ジャンル
風景写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 1.8/85