石畳の広場に立って赤坂迎賓館を眺めると、ここが日本ではないような気がしてくる

赤坂迎賓館で写真を撮る人
赤坂迎賓館で写真を撮る人
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都内にある国宝は絵画か彫刻が多く、建造物は少ない。東村山にある正福寺地蔵堂と赤坂迎賓館のふたつしかないのだ。この日はそのうちのひとつである赤坂迎賓館に来ていた。イギリスのバッキンガム宮殿やフランスのヴェルサイユ宮殿を参考にしたという赤坂迎賓館が建てられたのは1909年のこと。日本が西洋化と富国強兵に突き進んでいた時代だ。まだ帝冠様式の時代は到来していないようで、正面玄関の屋根飾りや内装の模様などに鎧武者などの日本風の意匠が混じった装飾になっているものの、外観はいたって西洋式で統一されている。

建物そのものも西洋風だけれど、僕が地味に西洋風であることを感じたのは前庭の路面だった。外国からの賓客を迎える儀式を行えるように広々としている前庭の地面はびっしりと石が敷き詰められていて、立ヨーロッパの旧市街を思わせる作りになっている。石畳の前庭に立って迎賓館を眺めると、ここが日本ではないかのような気分に浸れるので、訪れるのもいいと思う。

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ENGLISH
2024年6月 町角 東京
元赤坂 宮殿 撮影 広場 石畳

PHOTO DATA

No

12599

撮影年月

2023年10月

投稿日

2024年06月15日

撮影場所

元赤坂 / 東京

ジャンル

建築写真

カメラ

SONY ALPHA 7R V

レンズ

ZEISS BATIS 2/40 CF

日本国内で撮影した写真とエッセイ

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