金沢八景駅のすぐ近くに平潟湾という入江がある。地理に詳しくないと意外な感じを受けるかもしれないないけれど、ここは鎌倉時代に鎌倉の外港として栄えた六浦津だったところだ。実際に地図を見ると、平潟湾から山を越えればすぐに鎌倉にたどり着く。鎌倉中心部とは六浦道で結ばれていたようだ。鎌倉時代の港といえば、材木座海岸に築かれた和賀江嶋を思い浮かべてしまうので意外だった。おそらく船の航路によって、和賀江嶋と六浦津を使い分けていたのだろう。六浦津は東京湾沿岸部や利根川水系を船で往来する際に使われて、鎌倉幕府や鎌倉の消費を支えたのだという。
そのような歴史のある平潟湾にポツンと突き出た島があり、神社が鎮座している。源頼朝夫人の北条政子が自らの崇敬する琵琶湖竹生島弁財天を勧請した琵琶島神社だ。海に向かって伸びる参道を歩いていくと、小さな社殿が現れる。歴史の重みを感じさせない小さな社殿だ。周囲は金沢八景として知られた景勝地なのだけれど、その名残りは見受けられない。社殿を取り囲む松の木の向こうに、ただ漁船がゆらゆらと係留されているだけだった。
2023年6月 町角 神奈川 | |
漁船 松 神社 シルエット 横浜 |
No
12511
撮影年月
2023年3月
投稿日
2023年06月20日
更新日
2023年08月10日
撮影場所
横浜 / 神奈川
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF