陸橋の下を郊外列車が扉を開けたまま走り抜けていった

扉を開けたまま走る郊外電車
扉を開けたまま走る郊外電車
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歩いていた道が徐々に上り坂になり、その先で何を越えるのかと思っていたら、越えたのは鉄道の線路だった。ちょうど陸橋の上に差し掛かったタイミングで、電車がガタンゴトンと音を立てながら橋の下を走り抜けていった。橋の上から電車を眺めていると、いくつかの特徴が目に留まった。

まず、どの扉も開けっ放しのまま走っていることだ。車内に冷房設備がないため、通気を確保するために扉を閉じないのだろう。風が車内を通り抜けるその様子は、暑いインドの日常の一端を垣間見せてくれる。また、電車の幅が非常に広いのも印象的だった。日本の東京を走る電車と比べると明らかに横長で、堂々とした存在感がある。

この違いには歴史的な背景がある。インドでは、最初に建設された貨物鉄道の路線は標準軌(1,435mm)で構築されたものの、最初の旅客鉄道には1,676mmの広軌(ブロードゲージ)が採用された。この広軌が現在のインド全土の鉄道網の標準となっている。一方、日本の多くの鉄道が採用している1,067mmの狭軌と比べると、その差は歴然としており、1.5倍以上の広さがある。陸橋の上から眺める電車の姿が横に長く見えるのも無理はない。

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ENGLISH
2025年1月 インド 乗り物
ムンバイ 線路 列車

PHOTO DATA

No

12773

撮影年月

2024年5月

投稿日

2025年01月24日

撮影場所

ムンバイ / インド

ジャンル

鉄道写真

カメラ

SONY ALPHA 7R V

レンズ

ZEISS BATIS 2/40 CF

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