海外でもスマホ経由でネット接続するのが当たり前になって以来、旅の仕方が大きく変わった。知らない町でも、グーグルマップを開けば自分の現在地もわかるし、どの電車・バスに乗れば良いのか教えてもらえる。僕が海外に行って思うのだから、海外の人が日本に来ても同じように思うに違いない。ガイドやガイドブックがなくとも個人旅行者が自由自在に行動できる範囲が広がった結果、こんなところに何をしに来たのだろうと思うところに外国人旅行者がいたりする。
この日にやって来た秩父鉄道の熊谷駅にも、スマホ片手にウロウロしている外国人旅行者がいた。スマホとにらめっこして悩んでいる。スマホがあれば旅のハードルが低くなったとはいえ、まだ高いときもあって、それは行き先が現地の言葉だけで書かれているときだ。ラテン文字で書かれているならいざしらず、漢字で書かれていたら、漢字文化圏以外から来た人には読み取るのが難しい。秩父鉄道の熊谷駅のプラットフォームは漢字だらけだ。僕だってアラビア文字しか書かれていないバスターミナルでどのバスに乗ればいいのかわからなくて悩んだこともある。カメラで撮って翻訳ソフトを使えばいいじゃないかと思うかもしれないけれど、自分の知らない言語だと、どこからどこまでが文字なのかもよくわからない。そうこうしているうちに、東南アジアからやって来たその青年はスマホから答えを得るのを諦めたのだろう。近くにいた僕にどちらの電車に乗れば良いのか尋ねてきた。時代は変わっても、困ったときはスマホではなく誰かに話しかけるのが今でも妙案なのは変わらない。
2023年11月 町角 埼玉 | |
熊谷 プラットホーム 駅 |
No
12536
撮影年月
2023年5月
投稿日
2023年11月11日
撮影場所
熊谷 / 埼玉
ジャンル
鉄道写真
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF