所沢にある角川武蔵野ミュージアムは隈研吾の設計だ。隈研吾というとスターバックス コーヒーの太宰府天満宮表参道店や東京ミッドタウン内にあるサントリー美術館を設計した建築家で、木材などの日本古来の素材を用いたデザインを多用するイメージが強い。けれど角川武蔵野ミュージアムで敷地にそびえる建物を眺めてもどこにも和のイメージは感じられない。見ただけでは隈研吾の設計とは気がつかなったくらいだ。
この巨大な岩をモチーフにしたという建物を強引に和のイメージと繋げるとするならば、キーワードは神道で信仰される神の宿る岩、磐座だろうか。上部が膨らんで歪な多角形を形成しているこの物体が森の中にあったら、古代人でなくとも何か神聖なるものを感じるに違いない。さらに建物がピラミッドの玄室や石棺にも用いられた花崗岩で覆われているのも神秘性を高めている。実はすぐ近くに建っている武蔵野坐令和神社の御神体なのだと言われてもすんなり信じてしまいそうだ。
2022年3月 人びと 埼玉 | |
瞳 博物館・美術館 所沢 壁 |
No
12194
撮影年月
2022年1月
投稿日
2022年03月04日
更新日
2023年08月15日
撮影場所
所沢 / 埼玉
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS LOXIA 2/35