水仙宮市場のお店のほとんどはもう営業を終了していた。電灯も消え、通路は薄暗い。市場は静けさに包まれていて、僕は薄暗い通路の中をトボトボと歩いていたのだった。
すると、市場の一角に明かりの付いている場所があるのが見えたのだ。誰もいなくなった市場の中でまだ残業をしている人がいるのだった。蛍光灯の下で男がひとりで働いている。この市場で今現在働いている唯一の人間かもしれない。ひとりで残ってやらねばならない仕事をこなしているのだろう。男は黙々と働いている。僕は仕事の邪魔にならないように、静かにこの場を立ち去ったのだった。
2017年3月 人びと 台湾 | |
薄暗さ 市場 台南 |
No
10077
撮影年月
2016年9月
投稿日
2017年03月19日
更新日
2023年09月09日
撮影場所
台南 / 台湾
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
EF85MM F1.2L II USM