その家の玄関は大きく開いていた。外の道から家の中が丸見えになっている。中は薄暗く、ふたりの男の子とお母さんと思しき人がいるのが見えた。三人とも色鮮やかな服を着ていた。
他人の家の中を除くはちょっと楽しい。のぞき見趣味というよりは中がどのようになっているのかが気になるのだ。おそらくは僕の家とは違うのだろう。それが外国の家ならなおさらだ。この時も家の中の様子をじっくりと見てみたいのだけれど、三人の雰囲気はそれほどフレンドリーではなかった。
玄関の横には弟が寝転がっていて、その向こうに兄がしゃがんでいる。お母さんにいたっては僕に背中を向けたままだった。ふたりの男の子は、突然家の前に現れた見知らぬ外国人にちょっと驚いているように見える。一言も発することなく、呆然と僕のことを眺めていた。そこには家に招き入れてくれるような気配は全くない。もっとも、招き入れられたら招き入れられたで、言葉の通じない人とどうやって会話を盛り上げるかという難題が待ち受けている訳だけれども。
2019年3月 ミャンマー 人びと | |
兄弟 薄暗さ お母さん 三人組 ヤンゴン |
No
10932
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年03月13日
更新日
2024年01月18日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA