カオサン通りには長閑な雰囲気が充満していた。世界有数の安宿街だったカオサン通りにやってくる旅行者の数は減っているようだ。今はネットの時代。安宿街にこなくとも格安の宿を見つけられる。そのような中、カオサン通りから安宿はほとんどなくなってしまい、通りは西洋人好みの繁華街に変貌している。オープンテラスのバーなどが軒を連ねるカオサン通りを昼間に闊歩している人は多くない。それでも道端には多くのトゥクトゥクが駐められていて、運転手が客待ちをしていた。歩いている人が少ないから、運転手の人びともみな時間を持て余しているようだ。動くこと無くじっと停まっているトゥクトゥクはまるで道を彩る装飾品のようだった。
「タイ謎解き散歩」という本によると、かつてチャイナタウンに集まっていた安宿がカオサン通りの辺りに移動するきっかけになったのは1983年のバンコク遷都200年記念祭だったという。増えてきた旅行者の中でカオサン通りに部屋を借りる人が現れたのが始まりなのだそうだ。そのうち、同じように部屋を旅行者に貸し出す人が増え始め、設備は質素なものの格安の宿泊施設を目当てに大勢のバックパッカーが訪れるようになり安宿街が形成されたのだという。その安宿街もまた再び姿を変えている。時代は移り変わるのだ。
2017年12月 タイ 乗り物 | |
バンコク 通り タクシー |
No
10381
撮影年月
2017年9月
投稿日
2017年12月13日
更新日
2024年04月26日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA