駅前でたむろしていた鳩に近づくと、一斉に飛びだってしまった

JR静岡駅の北側には県庁や市役所・区役所などの官公庁だけでなく、百貨店やファッションビルなどの商業施設も集まっている。駅の北側に広がる葵区は静岡市の中心地だ。そもそも名前からして南側にある駿河区とは別格の佇まいを匂わせている。「葵」とは、徳川家の家紋のこと。1605年に将軍職を辞した徳川家康は1607年に葵区にある駿府城に入城し、大御所として江戸を後見していた。そのような歴史から静岡市の中心地のあるところを葵区と名付けたのだろう。

由来を考えると歴史のありそうな葵区は、意外なことにその歴史は浅い。誕生したのは2005年4月1日だから、まだ20年も経過していない。その名前の重さに歴史がある名称だと思っている人は多いだろう。でも、そうこうしているうちに多くの人が歴史のあるものだと認識するようになるのかも。当初は新しくできたものと思われていたものが、気がついたら古くから続く伝統のような顔をしているものは結構ある。例えば、大昔からあるような風習のような顔をしているものの、実際には鉄道が発達した明治中期以降のものである初詣とか。

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