白蘭市場にはこれが市場というような建物がないので、どこからどこまでが市場なのかはいまいち判然としない。おそらくは日用品が売られている店舗が並んでいる場所が市場なのだろう。そう考えると、僕が歩いているところはちょっと市場から外れていたのかもしれない。道の両脇にはお店があるもののほとんとがレストランの類いだった。そして、そのほとんどがまだ閉まっていた。
そのような中、人集りが出来ているお店を見つけた。ここだけ市場のような空気が漂っている。果物店だった。最初は八百屋かとも思ったけれど、店先の看板にはでかでかと「果菜専売店」と書かれている。「果菜」とは文字通り果物と野菜のことだ。店頭に並べられているのも、マンゴーやリンゴなどの果物ばかりだった。こういう時は漢字が繁体字で書かれていると便利だ。なんとなく意味を読み取れる。簡体字で書かれると知っている漢字でも見慣れない文字になっていたりして、こうはいかない。
ここで売られているものが安いのかどうかは一見の僕には分からない。でも、地元の人には人気のお店のようで、途切れることなく客が買いに訪れている。僕も地元の人たちにならって、マンゴーを幾つか購入した。
No
11289
撮影年月
2019年7月
投稿日
2019年11月21日
撮影場所
台北 / 台湾
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR III