ジャカルタにあるグロドック地区のパンコラン通りを歩いていると、路地の入り口が誘うように口を開けていた。このような入り口を見つけた場合、よほどのことがない限り僕は中へと突き進んでいくことにしている。だから、この時も迷わず中へと入っていった。
路地には小さなお店が立ち並んでいて市場のようになっていて、狭い路地を買い物客が歩いている。買い物客に混じって進んでいくと、右手に青果店があった。活気があるとは思えないお店だったけれど、台の上に売り物がほとんど残っていない。既にあらかた売れてしまったようだ。
商品が陳列されていなければ、お店の人の姿も見当たらない。なんとも不思議なお店だった。軒先からぶら下げられたバナナの房だけが寂しげにゆらゆらしていた。バナナの房がなければ、ここが果物屋だと判断するのも難しい。そう考えると、このバナナは売れ残りではなく、このように吊るすことによってこの場所が青果店であることを無言でアピールするためにぶら下げられていたのかもしれない。
2020年6月 食べ物 インドネシア | |
路地 バナナ 青果店 ジャカルタ |
No
11549
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年06月01日
更新日
2023年09月04日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF