白蘭市場の近くに伸びる大きな道は歩いても、楽しくなかった。目に付くのは漢字で書かれた大きな看板ばかりで、地元の人はあまり歩いていない。僕は市場へと戻ることにした。看板を眺めながら歩くより人びとを観察している方がずっと興味深い。
市場には大勢の買い物客が歩いていた。中には強い日差しを避けるために日傘を差している人もいる。台湾でも日傘を差すのは女性と相場が決まっている。アジアでは女性はどこの国でも強い日差しを嫌う。シミやソバカスができるのを少しでも回避したいし、美人の条件に美白であることが含まれているからだろう。
写真の女性も日差しを忌み嫌っているようで、サングラスをかけた上で日傘を差して歩いていた。美肌の天敵である紫外線の対策は万全だけれど、それにしては道の真ん中を歩いている。道の端には日陰ができているのに、そこではなく日差しが照り付けている場所を選んで歩いているように見える。まるで日が当たる場所がこの私のランウェイだと言わんばかりのようだった。
2019年11月 人びと 台湾 | |
日陰 サングラス 日溜り 台北 傘 女性 |
No
11288
撮影年月
2019年7月
投稿日
2019年11月20日
更新日
2023年10月02日
撮影場所
台北 / 台湾
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR III