日差しが強かった。梅雨が近づいている。温暖化の影響なのか、最も過ごしやすい季節である春の期間が年々短くなっている気がしてならない。そのうち春と秋がどこかに去ってしまい、暑い夏と寒い冬だけになり、東南アジア諸国のように季節がふたつだけになってしまうのではないだろうか。亜熱帯気候になってしまったら、四季の移ろいを表す啓蟄や禾乃登という言葉が死語になってしまう。
デパートのエントランスホールに立って、ガラス窓から容赦なく注ぎ込んでくる太陽を感じていた。日差しは強く、玄関から出入りする人たちはシルエットになっていて、人びとの影がピカピカの床を蠢いていた。最近はデパートで買い物をする中国人旅行者をよく目にする。けれども、シルエットになった姿と地面を動く影を見ても、それが中国人旅行者のものなのか、日本人のものなのかを判断するのは難しい。影とシルエットに国境や国籍は関係ないのだ。
2019年10月 町角 東京 | |
百貨店 入り口 西新宿 影 シルエット |
No
11244
撮影年月
2019年6月
投稿日
2019年10月20日
更新日
2023年10月15日
撮影場所
新宿 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR III