都庁をはじめ高層ビルが立ち並んでいる西新宿を甘く見ていると、ときどきしっぺ返しを食らう。ヒルトン東京から歩きだして、ずっと地表を歩いていたはずなのに気がつくと、地表が自分のいるところよりもずっと低いところにある。坂道を登った覚えはないのに、歩いていた都庁通りがいつの間にか高架になっているのだ。西新宿は1965年まで稼働していた淀橋浄水場を廃止して再開発したところ。沈殿やろ過を行い上水道に供給する水を処理していたわけだから、浄水場の敷地はほとんど平坦だったはず。にもかかわらず今の西新宿には段差が生じている。なぜだろう。
その理由は言われてみれば簡単だった。高層ビルを建てたときのベースになったのが浄水場の池の底だからなのだ。浄水場の敷地そのものは平坦だったものの、貯水するための池を掘削していて、高層ビル群の1階はその掘り下げられた池の底を基準にしているのだという。その結果、高層ビルの2階や3階が新宿駅あたりの地表になっているという。これが西新宿を歩いているとどこが地表なのか、わからなくなってしまう原因なのだ。
2024年4月 町角 東京 | |
西新宿 階段 傘 壁 |
No
12578
撮影年月
2023年8月
投稿日
2024年04月06日
撮影場所
西新宿 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF