あまり来たことがなかった西新宿6丁目あたりを散策すると、知っている町を歩いているような、知らない町を歩いているような不思議な気分になる。ガラス張りの高層ビルの間に街路樹のある幅の広い通りが芯のように伸びていて、そこから枝葉のように細い道が生えている町並みからは人工的な香りが漂っている。どこかで見たことがあるような気もするし、初めて見たような気もしてしまう町並みなのだ。正真正銘の没個性とはこのようなものを言うに違いない。
歩いていた道沿いに建っていた2棟のビルは、異なる会社のビルなのに同じようなガラス張りで似た外観をしていた。ちょっと見ただけでは同じビルなのではないかと思うくらい似ているビルの壁面には周囲に建つビルの姿が映り込んでいて、まるで遊園地にある鏡の家を巨大にしたかのようだ。地上を歩く僕にはまったく関係ないものの、空を羽ばたく鳥たちにとっては人間が鏡の家の中に入ったときと同じように視覚に影響を受けるのではないかと心配になってしまう。
2022年1月 建築 東京 | |
西新宿 反射 高層ビル |
No
12161
撮影年月
2021年12月
投稿日
2022年01月30日
更新日
2023年08月16日
撮影場所
西新宿 / 東京
ジャンル
建築写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS LOXIA 2/35