閉じられた校門のところにふたりの男と何匹かの犬がいた

タニンにあるオークポースー駅へ向かう道すがら、学校を見つけた。大きな学校だ。長い塀に沿って進んでいくと校門が視界に入ってきた。学校の敷地に大勢の生徒がいるのが門越しに見えた。授業が終わったところなのか、みんなワイワイガヤガヤとしている。白いワイシャツと緑のロンジーが制服のようで、誰もが同じような服装をしていた。

僕はしばらく立ち止まって校門を眺めていた。弁当箱を持った男が校門の外側に立っていて、内側に生徒が立っている。弁当を届けに来た人と、受け取る生徒なのかと思いきや、そうではなかった。ふたりはすぐ近くに立っているものの、それぞれ違う人を探しているようで没交渉だ。

門前には弁当箱を持った男の他に犬も何匹かいてのんびりとしていた。お尻を掻いたり、草の匂いを嗅いだり、思い思いにしている。犬は可愛いのだけれど、やはり狂犬病が怖い。また注射を何回も打つのは勘弁だ。誰かが学校から出てくるのを待っているのかもしれない犬たちの関心が僕に向かう前に、僕はいそいそとこの場から立ち去ったのだった。

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