目黒駅の近くの大通り沿いに銭湯がある。写真はその入口だ。のれんが掛かっているところを見ると営業しているようだ。でも、まだ夕食時間前だったので、ここを出入りする人の姿はなかった。ほとんどの人は夕飯を食べて寝る前に来るだろう。今、のれんをくぐれば、大きな湯船を独り占め出来るのかもしれない。
それにしても、西洋人はなぜ公衆浴場に入るという習慣を捨て去ってしまったのだろう。古代ローマ人はあれだけお風呂が好きだったのに、現在のヨーロッパには日本の銭湯に相当するものは存在していない。あるのは治療目的の温泉ばかりだ。
そのため、現代の西洋人は日本の銭湯やイスラム文化圏にあるハマムに異文化を感じるようだ。巨大な富と権力をもつローマ帝国だからこそ公衆浴場の運営ができたとも、キリスト教が普及した結果、男女が肌を見せ合うことが許しがたいことになってしまったともいわれるが、そもそも湯に浸かることにそれほど魅力を感じなかったに違いない。
ハンマーム(アラビア語: حمّام, hammām)は、トルコやアゼルバイジャン、アラブ諸国・イランなどの中東全域、アフガニスタン、中央アジア諸国、東アジア諸国に広く見られる伝統的な公衆浴場のことである。 語源は「温める」「熱する」を意味するアラビア語の動詞「ハンマ」に由来する。トルコ語では「ハマム (もしくはハマーム、hamam)」という。
No
9859
撮影年月
2016年5月
投稿日
2016年09月02日
撮影場所
目黒 / 東京
ジャンル
建築写真
カメラ
SIGMA DP2 MERRILL
モノクロの写真を108枚掲載。もちろんKINDLE UNLIMITEDでも読めます。