週末の明治神宮は、まるでここが結婚式場なのかと思ってしまうくらい立て続けに結婚式が行われている。拝殿の前に広がる広場に次から次へと神職を先頭に新郎新婦が現れて、結婚式が執り行われる社殿へ消えていく。ここは神社なのだから行われる結婚式はもちろん神前式。紋付羽織袴姿の新郎と白無垢に綿帽子をかぶった新婦が定期的に現れて、参拝客の中を横切って行く。いわゆる花嫁行列だ。厳粛な顔つきの新郎新婦と参列者は、周囲の参拝客の好奇の眼差しを集めつつ、ゆっくりゆっくり社殿に進んでいく。写真を撮るには格好のシャッターチャンスだ。
ここで執り行われる結婚式は神前式だから神道の神々に誓いを立てるスタイルだ。祀られている神様が明治天皇と昭憲皇太后であることを考えると、明治神宮で挙式するということは、明治天皇と昭憲皇太后の前で神主が結婚を伝える祝詞を奏上し、三三九度の杯を交わしながら玉串をささげ、夫婦の契りを結ぶということ。その様子を想像すると、なんだか会ったことも話したこともない強面のおじいさんの前で挙式するように思えてしまう。
2022年3月 人びと 東京 | |
バック・ショット 明治神宮 写真家 神職 神社 傘 結婚式 |
No
12211
撮影年月
2021年12月
投稿日
2022年03月21日
更新日
2023年08月15日
撮影場所
原宿 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR III