最近ではSNSを通じた口コミの影響が馬鹿にできないくらい大きいのか、美術館でもフラッシュを焚いたり三脚を使わなければ写真撮影可能なところが多い。インスタグラムにカッコいい写真がアップされれば、集客が増えるという因果関係が認められているのかもしれない。京橋にあるアーティゾン美術館も写真撮影可能だった。
展示室を僕と同じようにカメラを抱えた人がチラホラと歩いている。面白く思うのは、カメラを持っていない人が展示されているどの作品に惹かれているのかは関心が湧かないのに、カメラを持った人がどの作品にレンズを向けているのかは気になること。ただ眺めているだけだと、どれくらい関心があるのか端からは不明だけれど、レンズを向けるというのは興味のトリガーが引かれた証拠なので分かりやすい。人によって興味を持つポイントが違うのが可視化されて面白いのだ。
照明を薄暗くした展示室に入ると、カメラを持った人がしゃがんで作品にレンズを向けていた。照明が落とされているのは作品が古いものだからだろう。今となっては、この展示室に何が展示されていたのかなんて覚えていない。僕にとってはそれくらいの印象しかない作品も、ふたりには何か訴えるものがあったのだろう。薄暗い中で腰を落として、ガラスの向こうにある作品にじっくりピントを合わせていた。
2021年12月 人びと 東京 | |
カメラ 京橋 博物館・美術館 写真家 反射 |
No
12108
撮影年月
2021年10月
投稿日
2021年12月02日
更新日
2023年08月16日
撮影場所
京橋 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS LOXIA 2/35