駅構内には跨線橋もあるのだけれど、それを使う人は誰もいなかった。手入れもされていない跨線橋はボロボロだ。それほど頻繁に列車がやって来る訳ではないので、地元の人びとはみな歩いて線路を横断している。幾つかあるプラットホームにはそれぞれ大勢の行商人が店を開いていて露天市のようだ。人びとはあっちのプラットホームに行ったり、こっちのプラットホームに来たりと自由自在に線路を横断している。ここでは、ほとんどの時間、線路は買い物に訪れた人にとっては障害でしかないのだ。
僕はプラットホームに立って、反対側のプラットホームの様子を眺めていた。カップルが線路に足を下ろして並んで腰を下ろしている。男は欠伸をしていて眠そうだ。その背後には西瓜を売っている行商人の姿が見える。そうこうしていると、帽子を被った男が僕の目の前に現れて、当たり前のように線路を歩いて渡り始めた。小さなビジネス用のカバンしか持っていないところを見ると、男はここに何かを買い求めに訪れた訳ではないようだった。
2019年3月 ミャンマー 人びと | |
人びと 買い物客 駅 タナカ ヤンゴン |
No
10945
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年03月23日
更新日
2024年01月17日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA