本の街である東京の神保町には三省堂や書泉、東京堂などの新品の書籍を扱うお店はもちろん、古本屋も多い。数が多いのは圧倒的に古本屋だ。靖国通り沿いに幾つも古本屋が並んでいるし、脇道に入っても古本屋が並んでいたりする。新品、中古を問わずこれだけ多くの書籍が売られている神保町にない本はないのではないかと思うくらいだ。
ネット販売の勃興と反比例するように町の本屋が続々と閉店していく中、神保町の本屋街にはまだまだ活気が残っている。本を買うだけならばAmazonに代表されるネットの本屋で紙の本を買ってもいいし、電子書籍でも用は足りてしまう。それでも神保町に活気があるのは、ここにやって来る人びとが単に本を買いに来ているわけではないからだろう。
神保町にわざわざやって来る理由はセレンディプティではないかと思う。モニターに表示される「この本を買った人はこんな本を買っています」とか「あなたへのおすすめ」では味わえないセレンディプティが実際の本屋にはあるのだ。思いがけず面白そうな本を見つけてしまい、思わず買ってしまう。神保町にやって来るのはそんな体験を求める人が多いに違いない。
そういう僕もセレンディピティを求めてやってきたひとり。たまたま手にした「ぶらりユーラシア」という写真家の紀行文を手に入れて家路に就いたのだった。
2022年3月 町角 東京 | |
本 本屋 神保町 棚 買い物客 |
No
12199
撮影年月
2022年1月
投稿日
2022年03月09日
更新日
2023年08月15日
撮影場所
神保町 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR III