歩いているうちに、寺院へとやって来た。寺院の一角には黄色い冥銭が山積みになっていて、人びとが仕分け作業のようなことをしていた。祭壇の前にはお供え物を置くテーブルが出ていたから、お祭りでも催されるのだろう。冥銭は文字通りあの世で使うことになるお金だ。現世のお店に持っていって何かを買おうとしても、頭がおかしいと思われるだけだ。
冥銭という習慣は日本にもあるけれど、ここまで一般的ではないような気がする。そもそも、日本では三途の川を渡る船賃という意味合いしかないのではないだろうか。ここの冥銭は船賃を払うに沢山ありすぎると思われる。それだけ、中華文明の人にとってお金は大切なものなのだろう。珍しさに惹かれて近寄っていくと、男が僕に気が付いた。そして、笑いながらピースサインをしてくれた。
2017年5月 人びと 台湾 | |
男性 ピースサイン 台北 |
No
10158
撮影年月
2016年9月
投稿日
2017年05月28日
更新日
2023年09月29日
撮影場所
台北 / 台湾
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA