ジャカルタの路地の中をスルスルと歩いていた。ここは観光地でもなんでもなく、地元の人の家々が建ち並んでいて、ところどころに屋台があるだけの場所だ。観光客がわんさかと訪れるようなところではない。でも、地元の人たちは僕の姿を認めても、特に何かのリアクションを起こすわけでもなかった。特にフレンドリーでもないし、好奇心をむき出しにした子どもにも出会わないけれど敵意を剥き出しにされることもない。僕は地元の人とすれ違いながら、淡々と路地を進んでいた。
そうこうしているちに、この写真の女の子と出会った。この女の子は珍しく僕の持っているカメラに興味津々だ。何かを話しかけては来ないけれど、じっとカメラを見ている。この女の子にカメラを向ければ素敵な笑顔を見られるのかと思ってカメラを向けてみたところ、そんなことはなかった。女の子の表情は特に変化しない。でも、しっかりとピースサインをしてくれた。
ジャカルタでも写真撮影するときのピースサインは定番のポーズだ。子どもにカメラを向けるとピースサインが返ってくるのはよくあること。口元にピースサインを構えているのが今どきだ。ピースサイン越しに女の子の顔を見てみると表情は少しも変わっていないのに、ちょっと笑ってくれているような気がした。
2020年12月 インドネシア 人びと | |
イヤリング 女の子 ジャカルタ ピースサイン ピンク |
No
11749
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年12月04日
更新日
2023年08月30日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF