道の両脇には高層のオフィスビルがそびえ立ち、ここが大手町と並ぶ日本の経済と金融の中心地であることを実感させる。これらのビルには名だたる大企業が入居しており、平日の昼間には大勢のビジネスパーソンが行き交い、忙しそうに町を闊歩する姿が見られる。
しかし、この地区もかつてはまったく異なる景色だった。徳川家康が江戸に入府した頃、ここは「日比谷入江」の一部であり、広がっていたのはビル街ではなく海だった。現在では海の気配など全くなく、磯の香りも漂わないため、にわかには信じがたい話だ。江戸時代にはこの地が埋め立てられ、親藩や譜代大名の藩邸が建ち並ぶ武家地となった。そして明治時代になると藩邸は取り壊され、跡地は陸軍の練兵場として利用されたという。
この地に最初のオフィスビルが建設されたのは1894年のこと。その建物を起点として、この地区が日本の経済活動の中心地へと姿を変えていったのだろう。
2017年8月 建築 東京 | |
建物 丸の内 |
No
10233
撮影年月
2017年1月
投稿日
2017年08月02日
更新日
2024年11月16日
撮影場所
丸の内 / 東京
ジャンル
町並写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA